労働審判への道③労働審判に至るまでの準備期間は長い
雇止めの労働審判の申立てをするまで、
どれくらいの期間が必要なのか?
参考になるサイトは、ほとんどありませんでした。
労働審判での決着が70日程度と
弁護士さんのサイトや知恵袋などに書かれていますが、
準備期間や何をしていけば良いかは判りませんでした。
なので、私自身の準備活動と期間を書いていきます。
「雇止め法理」の法定化について
①弁護士の先生と初顔合わせと証拠類の提示
雇止め法理の適用条件を満たしていると思われる雇用契約書と
会社側の対応をまとめたものを提示しながら先生に説明。
私自身が嘘を付いていないか調べられている感じでした。
全ての状況を把握したわけではないものの、
私の気持ちや考えを伝え、説明内容を聞いていただいた後、
雇用契約書に書かれている内容を軸に進めていきましょう!と
今後も相談に乗っていただき、
労働審判を視野に入れた打合せを開始することになりました。
その時、宿題として言われたのは、
陳述書のベースにするので、
時系列に沿って、全ての出来事を書き出してください。
と言われました。
ベースとなる会社側との交渉や出来事をまとめていたものを
時系列にまとめなおし、新たに追加したりして、
陳述書のたたき台を作成して、メールで送信しました。
作成時間:1日
手帳にアポや出来事を保存し、
重大な出来事はPCに保存していた為
1日で作成出来ました。
弁護士さんのサイトでは、
陳述書は、労働審判に於いて不要との意見もあります。
労働審判員には、申立書のみ送付され
証拠と証拠説明書、陳述書は送付されないからです。
ですが、心証形成に於いて
申立書に書きにくい当時の気持ちや
どうしても伝えておきたい出来事も
事前に裁判官(労働審判官)に知ってもらうという点では
有効と教えて頂きました。
②陳述書の作成と内容証明の作成依頼
弁護士の先生との打合せは、
2時間で終了するように設定されてました。
ベースとなるたたき台を打合せの数日前に
メールで送信していたので
事実確認や先生の疑問点についての説明から始まり、
会社側へ内容証明を送って、
地位確認と理由開示を請求する必要がありますねと
言われていたので、作成をお願いし、その場で文言を確認。
その足で郵便局へ行って、内容証明を出しました。
内容証明を送るのは、
裁判所に証拠として提出する為と教えられました。
この時点では、和解の可能性もゼロではありませんでしたが、
会社側の出方を伺う意味もあるとのことでした。
この頃から、先生と打ち解けた感じになりました。
③内容証明の回答と陳述書の打合せ・今後の方針
内容証明を送ったからと言って、
必ず回答しなければならない!
というわけではありません。
私が送った内容が、
雇止め理由の開示だったので、
遅滞なく(2週間)応じなければならないと定められているものなので、
会社は、何らかの返事をしなければなりません。
別件で、労働基準監督署に申告していたので、
この件も指導していただいて、返事を出させました。
想像以上にいい加減な回答であったので、
法的措置をとる方針に決まりました。
ここまで、相談開始から1か月経過しております。
陳述書も完成に近づいてましたが、
弁護士費用の負担という重しがあったので、
法テラスを利用しましょう!となり、
審査結果が出るまで待機になりました。
審査結果が出るのに、1か月かかってしまったので、
2か月経過した時点で、正式に受任していただき、
先生から内容証明を会社側へ出して頂くことになりました。
この時点で、会社側のいい加減さや不誠実な行動が理解されて、
先生は私の味方になってくれたと感じました。
④内容証明を送った後の会社側との交渉
想像以上にいい加減な回答書に対して、
弁護士の先生から、
事実と違うと指摘をされた内容証明を送られた後、
会社側は、こちらにも言い分があると面談を希望してくる。
私が立ち会うと話が進まないので、
先生にお任せすることになりました。
会談内容は、想像していた通り、
整合性も誠意も全くない内容で、
会社側の主張も先生に覆され、
数日後、会社側にも弁護士が付き、
交渉決裂になりました。
事実無根の内容もありましたが、
労働審判で明らかにします。
会社側との交渉期間が1か月。
相談開始から3か月経過しました。
⑤申立書の作成と証拠の整理
会社側との交渉前までの出来事は、陳述書にまとめ、
随時訂正と加筆を行っていたので、
交渉決裂後、陳述書の完成は、1日で終了しました。
それをベースに、会社側との交渉内容を盛り込んだ
申立書の作成を先生にお願いしていたのですが、
超忙しい先生なので、打合せが出来ない状態が続く。
打ち合わせ用の申立書がメールで届き、
こちらもメールで、確認の返事と修正内容を送り、
最後はスカイプ電話で確認して、必要書類の作成終了。
申立てまで、4か月経過してしまいました。
私の依頼した先生は、
緻密に進めていく方なので、
法テラスの審査期間を差し引いても、
準備期間に最短で2か月は要したと思います。
また、
私自身が参考となる判例、
法的知識の習得、
資料収集を行っていたので、
打ち合わせは、短い時間で済んでおり、
不利となる出来事も含め、必要でないことも
全て先生にお伝えしていたので、
陳述書の作成と申立書の作成が、早くなっております。
証拠の提出や出来事を上手く伝えられない場合だと
もっと日数を要してしまうと思いますので、参考までに。